2012年4月27日金曜日

再生可能エネルギー(太陽光vs原発)、高騰する電気代、製造業がなくなり雇用がなくなれば国は亡びる。


日経新聞によると、再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度が7月から始まる。経済産業省では2030年には日本の電力の2530%を再生エネでまかなうとする意見があるようだ。だが、現実にそれが可能なのか。太陽光発電の場合、2010年度実績では発電電力量は全体の0.3%である。2030年までに100倍にすることになる。
まず、メガソーラー発電所と原子力発電所の実力を比較する。
現時点で日本有数の規模のメガソーラーの浮島太陽光発電所(川崎市と東京電力との共同事業)の出力は7000キロワットで、敷地面積は11ヘクタール(東京ドームの2.3個分)で、電力量は1年間で740万キロワット時の見込み。一般家庭2100軒分の需要を満たすだけの電力量だ。
同じ電力量を生み出すために、出力100万キロワットの原子力発電所なら7時間24分稼働すれば事足りる。原発は一度動き出せば、安定してピーク出力を持続するが、太陽光発電は夜は休止し、昼間も天気次第で発電量が揺れ、平均して最大出力の12%程度しか発電できない。
逆に100万キロワット級原発と同じ電力量を太陽光発電でまかなうには、どれくらい設備が必要か。原発の稼働率を点検による休止などを勘案して7割とすると、1年間の発電電力量は365日×24時間×100万キロワット×0.7=約61億キロワット時になる。これは浮島の発電量の約830倍。つまり浮島級のメガソーラーを830個つくって、ようやく原子力発電所1基と同じ電力量を生み出せる計算になる。そのために必要な敷地面積は11ヘクタール×8309130ヘクタールで、山手線の内側の面積の1.3倍だ。砂漠の国でもない日本では無理ではないだろうか?
更に、太陽光の買い取り価格は1キロが42円と提案されたようだ。現在、一般家庭での1キロの価格は25円程度であるが、大幅な値上がりにつながる。
エネルギー(原子力、火力、太陽光などの)問題は、冷静になって考える必要がある。最後に、震災後の原発反対の大合唱から、原発再稼働の容認に傾いてきたようだが、情けない。日本人というより日本のマスコミの見識のない報道にうんざりしている。


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